後輩くんの挑戦状 ~僕に惚れてもらいます~
第5章 カラダから始まる
他方の手でリモコンを操作し、テレビの電源を消しながら──。
「先輩が風邪をひいたら大変なので」
引き寄せた私をソファに寝かせる。
傾けられた身体が、私と密着した。
……え?
「…明かり は──…ッ……!?」
「……そのままで」
「‥‥ン‥」
唇──
上から被さる角度で、押し付けられた唇。
リモコンを捨てた彼の手がうなじに添えられて私の頭を固定した。
「…ん…、っ……!!」
この時の私は不覚にも…呼吸の仕方を忘れたみたい。
前置きが欠けた突然のキスのせいか。うなじに添えられた手の、予想外の力強さのせいか。
出鼻をくじかれた私が軽い敗北感にあっている中…
彼は唇に隙間を作り、舌をのぞかせてきた。