後輩くんの挑戦状 ~僕に惚れてもらいます~
第5章 カラダから始まる
これも計算でやっているのかしら。
だとしたら末恐ろしい男──。
「……ひ‥‥ハァっ………ぁっ…!」
ここからの記憶はあまりない。
擦れ合う粘膜。
時おり漏れる鼻にかかった嬌声。
ぬかるみから飛び散る飛沫( シブキ )。
背中に重ねられた肌の、湿った感触──。
そして私の肩に唇を落とししながら囁かれた
「ハァ──…ッ………、季里 さん」
低く掠れた声。
毒のように私の身体に染み込んで
耳から足先までを蕩けさせた憎らしい声──。
思い出せるのは……たった
それくらい、かしらね。
───…