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後輩くんの挑戦状 ~僕に惚れてもらいます~

第7章 休日の小悪魔




──



「ここのモーニングは安くて上手いですよ。ほら先輩も、いつまでもむくれていないで」

「むくれてないわ」


レトロな雰囲気のただよう、琥珀色の装飾が綺麗な店内。

葉川くんに連れられてきたこじんまりとした純喫茶には、私たち以外にあまり客はいなかった。

朝とも昼とも言いがたい…この時間帯が原因だろう。


“ 結局、押しきられた ”


コンビニでおにぎりでも買って帰ろうと思っていたのに、私は彼と一緒に朝食をとるはめになっている。

葉川くんの押しの強さと、微笑みの裏の圧力には畏れ入るわ。

断ることができなかった私は彼に負けたのだ。


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