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WーWING

第8章 うらはら

 優雅はポンと、隼斗の背中を叩く。


「でも、だいぶ注目を浴びてるってことだ。ポジティブに考えようぜ」


「もういいよ」


 隼斗は口を尖らせた。


「えっ!?」


 隼斗の態度に、優雅が狼狽える。


「こんなことやったって、彼女なんて出来ないよ」


 そう言うと、隼斗は立ち上がった。


「もうやめようよ。変だよ、男同士の恋愛ごっこ」


「隼斗……」


「もう、WーWINGはおしまい。僕は女性が好きだ」


「いや、わかってるよ。だから俺も……」


「耐えられないんだよ!!」


 隼斗は声を上げた。


「変だと思わないかい? 確かにBL物の作品読んでる女子はいるよ。だけど、近くのゲイに注目するほど浸透なんてしてないじゃん。逆に気持ち悪がってるじゃん。あれは、僕達二人がやったってダメなんだよ。イケメンな二人がやんなきゃ意味ないんだよ。マンガや小説の表紙見てみなよ。みんな、美少年ばかりだ。醜少年には合わないよ」


 言いたいだけ言うと、隼斗はその場を去っていった。

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