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WーWING

第11章 隼斗と優雅

 日曜日の午前中。


 隼斗は優雅に呼び出され、学校の近くにあるファーストフード店にいた。


 客数がまばらな店内。その端の席に、向き合うように座っていた。


「優雅、話ってなに?」


 ジャンボバーガーを両手にしながら、隼斗が尋ねる。


「あぁ……もう、スッパリと彼女とは別れたよ」


「……そっか」


 せっかく出来た優雅の彼女。自分のために別れることを選んだ優雅に、申し訳ない気持ちでいっぱいだった。


「隼斗は気にすることはない。俺が決めたことだ」


「でも、せっかく出来た彼女じゃないか……」


「俺は、お前との約束を守りたいんだ。一人にはしねえよ」


「……て、ことは、また二人で恋愛ごっこかい?」


 隼斗は曇った表情で言った。


「まあ、その話なんだけどよ、お前はどうなんだよ。本当は嫌だろ、俺とキスしたりするのは……」


「う〜ん」


 隼斗は、ほぼ半分をたいらげ、一度手を止める。


 コーラのストローに口をつけると、大きく息を吸った。


「正直に言うけどさぁ……なんか、優雅と一緒にいる時が、なんか、楽しいんだよな」


「どう言うことだ?」


 優雅はポテトをつまんだ。隼斗のLLサイズのポテトを。

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