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WーWING

第5章 第2ステップ

 翌朝から、彼女をつくるための奇怪な計画を実行することになった。


 一緒にいるときは、なるべく密着し、手を繋ぐ。


 時々、見つめあう。


 その3つを確実に、見せ付けるように実行する。


「なあ、優雅……」


「なんだ」


「こんなことして、本当に彼女が出来るのかなぁ?」


 生徒が通っていく中で、まるで恋人同士のように触れあう行為に、隼斗は疑問をもつ。


「確かに心配はある。だが、これは序章にすぎん。今は堪え忍ぶ時。注目され始めからが勝負だ」


「うん……」


「ところで、前にいる二人の女子、自分はどっちを選ぶ」


 目の前には、二年生だろうか?


 大人しめの女子が、携帯電話を見て話している。


 一人はショートカットで、こけし顔タイプ。もう一人は、髪をツインテールにしているパッチリとした目の、お人形さんタイプ。


 隼斗は考える。


「二人共、交互つけがたいなぁ……どっちだろ。優雅なら、どっちを選ぶ?」


「俺はタイプで言うなら右側の娘(こけし)だが、左側の娘でも、好きという気持ちが芽生えれば、それでいい。ようは、女は股が割れてればそれでいいんだ」

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