無料で楽しめるちょっと大人のケータイ小説

　１時限目が終わり、休み時間に入る。


　隼斗は優雅に会うために、席を立った。


「おっ!!　太ったゲイボーイが立ち上がったぞ」


　クラスの男子「河辺孝夫（かわべたかお）」の、罵り声が上がる。


「違うよ……トイレだよ」


　図星だったが、否定した。


「へぇ、トイレ行って、羽佐間のこと想像して、シコシコシコシコ〜〜」


「やめろよ!!　そんなんじゃないよ!!」


　隼斗は河辺の肩を押した。


「うわぁーっ!!　触られたあ〜〜!!　俺もおかずにされるのかなぁ〜？」


　おどけた顔をして、愚弄し続ける。


　いま、相手は一人だけど、周りを見ると、全員が相手みたいなものだ。


　ケンカしたって、勝てやしない。


　こんな思いをしなくちゃならないのか？


　１週間前までは普通だったのに……。


「違うんだよ!!　僕はあいつに、そうしろと言われてんだよ!!」


　ＷーＷＩＮＧを裏切った。


「はぁ？　なに言ってんの？　お前、あいつの言いなりになってんの？　僕は羽佐間のお人形さんってか？　ギャハハハハ」