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WーWING

第7章 二人だけ

 この日の休み時間は、危機回避のため、公開いちゃつきは無しにした。


 だが、これも優雅のねらいでもあった。


「いつも、イチャイチャしてたのが、急に普通になったら、アレッて思ったりするだろ。だから、すこし間をおいて、普通にふれ合うんだよ」


 隼斗はホッとした。


 こればかり続くと、自分のメンタルにも支障が出る。


「だけど、俺達二人はその関係を続けないと、WーWINGの目標には向かえないんだよ」


「えっ、なんで?」


「周りから見て、普通の関係じゃないオーラが必要だ。そのオーラはただ、いつもみたいに手をふれ合ってるだけでも、今までと違うという空気を出すようにしなければならない」


 なにが言いたいのかが、理解出来ない。


「え、それはなに? 公開せずとも、裏で続けるってこと?」


「まあ、平たく言えばそうかもしれない」


 不安と恐怖が、隼斗に舞い降りた。


「あの、優雅はゲイじゃないよね?」


「は? 誰が? 俺は昨日も姉ちゃんのパンツのおしっこのシミ舐めて、オナニーしたぜ」


 よく堂々と言えるものだ。


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