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雪に咲く花

第9章 悲劇ふたたび

長い時間の地獄が終わり、冷たい地面の上で雪斗は目覚めた。
「寒いっ」
全裸のまま気を失っていたので身体が冷えたのだ。
顔を殴られて流れた鼻血が、地面に染み付いていた。
「痛っ!」
身体を動かすと尻が痛む。
制服を身につけると、ふらふらと自宅への道を目指した。

都合よく、明日は休みであり、しかも今夜はだれもおらず、独りになれるのだ。
美桜と海斗は親戚で不幸があったため、泊まり掛けで葬式にいき、美紅も友達の家に泊まり掛けで出掛けている。

偶然、家族が家を開けてくれたことに感謝した。

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