kiss & cry
第14章 × S プレゼントはサンタさん
N「このマンションか・・・。 」
そっとベランダに降り立つと、部屋の中は真っ暗。
耳をすませても何も聞こえないから、
きっともう櫻井くんはすやすや夢の中だろう。
N「お邪魔しまーす…」
カラカラと窓を開けて中に入ると、
すーすーと規則正しい寝息と、
人の形に盛り上がった布団。
よかった。
ちゃんと眠っていてくれてるようだ。
胸ポケットに手を入れ、さっき用意した
メッセージカードを置いていこうと
学習机に近寄ると、そこには2つ折のメモが。
『サンタさんへ』と表書きされたメモを広げると、
そこには綺麗な文字で、
『来てくれてありがとう!』と書かれていた。
微笑ましく思い、胸ポケットにそれをしまうと
突然後ろから口元を押さえられ、
仰向けに床に押し倒された。
N「んーーー!?ん!!んーーーーーー!!! 」
バタバタともがく俺を抑えつけ、
馬乗りになったそいつは、ニヤリと不敵に微笑むと
「こんばんは、サンタさん」と言った。
S「たっくさん遊ぼうね?♡」