kiss & cry
第17章 not REC -my BD-
A「二宮くん・・・」
さっきのですっかりヘソを曲げてしまった二宮くん
食べ終えた食器を仲居さんが下げてくれて、
お酒のセットだけが残されたテーブル。
の、前には俺しかいなくて・・・
二宮くんは仲居さんが下がった後すぐ、
「お腹いっぱい、寝っ転がりたい。」
と、俺の目も見ずに告げて、
寝室の布団にゴロンと横になってしまった。
しかも背中を向けて・・・。くぅぅ
A「二宮くん、ごめん・・・さっき、その… 」
なんて謝ればいいんだろうとモゴモゴ・・・
A「その・・・二宮くんがあまりにも可愛いくて
ここで押し倒したらまずいかなと思って…。」
N「・・・。」
A「いや、二宮くん自覚してないかもしれないけど
半端ないからね?二宮くんの可愛いさ・・・!
もう、おれも食べながらちょっと勃ちかけた、
ってなに言ってんだろ、えっと・・・、」
N「もういい、 」
A「あ、いや!その!ごめん!
ほんと二宮くんの浴衣とかもたまらなくて、
その、 !」
N「もういいってば//!」
A「は、ぇ?」
俯いて話してたからわかんなかったけど、
びっくりして顔を上げたら
いつのまにかこちらに体を向けて
耳まで真っ赤になった二宮くん。
N「…こっち来てよ。」
A「あ、…行きます。 」
N「 ん…」
恐る恐る、
寝っ転がる二宮くんの近くに腰を下ろす。
枕元に正座したおれを見て
「なんで正座?」と眉を下げて笑う二宮くん。
…もう怒ってない?かも?
N「ひざ。 」
A「え?」
N「ひーざ。」
よいしょ、とおれの膝に頭を乗せて
・・・いわゆる、膝枕。
スタイリング剤もなにもついてないふわふわの髪。
梳くように髪の毛に指を通すと
ふふ、と微笑んで身をよじらす猫みたいなこの子。
・・・かわい。
N「ね、・・・シよっか?」