kiss & cry
第7章 x A 完全プライベート映像
飲み行くか!みたいな軽い感じだったから
てっきり内輪の数人のスタッフと、
なのかなと思ってたけど、
着いてみたら結構な大所帯で。
ついでに俺と絡んだ男優なんかも
ちょこちょこ呼ばれてて。
S「ニノこういうの苦手だもんなぁ(笑) 」
正面で唐揚げを頬張りながら
翔ちゃんがニヤニヤ。
・・・おっしゃる通り。
N「…ここ、マヨネーズ。」
自分の口の端を指差しながら
翔ちゃんについてるよって教えてあげる。
とって♡?なんて小首傾げて言ってくるけど
全然可愛くないんだから。
S「しっかしアレだな、すごいなあそこ。」
まだ口の端にマヨネーズをつけたまま、
指さすのは一際盛り上がりを見せるテーブル。
その中央には潤くん。と、相葉くん。
周りのスタッフたちの
目がハートに見えるのは俺の気のせいだろうか。
数少ない女性スタッフも、
もれなくそのテーブルに集合して、
さっきから楽しげな笑い声がこちらまで
聞こえてくる。
S「そーいえば…相葉くん、どーだった?よかった?」
なんの脈絡もない翔ちゃんからの質問に
思わず口に入れたばかりの枝豆が
喉に詰まりかけた。
N「ゴホッ、ゴホッ!!」
S「ぅおい!大丈夫か!飲んで流せ!」
N「ん、、、っく…ぷはぁ〜、危なかった…」
S「ビックリさせんなよー、で、相葉くん
この前撮ったんだろ?どうだった?」
キラキラとこちらに目を向ける翔ちゃん。
なんでこんな相葉くんに興味津々なのよ?
どーだった…ってすごくヨかったけど
ヨかったっていっても、
その後の気まずさとかもろもろ総合すると、、、
なんかもう思い出すともやもやしちゃうから
やっぱりあの撮影は良くなかったんじゃないかなとか…
S「にーのー、無視? 」
N「もう!相葉くん相葉くんってうるさ「俺がなに?」
バッと声のした方を振り返ると
ジョッキを手にした相葉くんが
すぐそこにいた。