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ロリヴァンプ伯爵の鼻唄🎵

第12章 伯爵と翠


「そうですね――――…貴女は…半々って所ですかね…

血だって――――…欲したことは無いでしょ?」



血――――…そう言われて視れば…血が欲しいなんて一度も思ったことはない…



「私は…血が欲しくて欲しくて…たまらなくなります…


でも――――…おかしな事に…人の血じゃダメなんです…【吸血鬼の血】じゃないと喉の乾きは潤せないんです…やっかいな話ですよね?」




ハンドルを握る野村の横顔を見ると…数ヵ月前に葡萄園の小道ですれ違った保険の営業マンだと思い出す!



「あなた――――…保険の…」



「フフフ…やっと気がつきましたか?私も…貴女から翠様にたどり着くのに時間がかかりました…

本当に…何処に隠れていたんですか?」




隠れていた訳じゃないが――――…有森家に養女に入ったことで一時的に身を隠した事になっていたとは…皮肉だ



「…私を探していたの?」



「もちろん!あれから20年…立派に成長していると――――…思ったんですけどね…

見た目は…お子ちゃまじゃないですか…あれから10年ぐらいしかたっていないのか?って目を疑いましたよ…


貴女の母親はグラマラスで如何わしい体つきをしていたのに…


25歳ですよね?!…童顔で貧乳…まさか処女じゃないですよね?!え?」




――――…でた…処女疑惑…もう…勘弁してよ



「処…処女な訳――――…ないじゃないですか「処女だな!」



「え!?食いぎみで!?食いぎみで即効否定しないで!」









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