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ただ今嫉妬宮発動中!

第1章 嫉妬宮その1~N×A



オレの心臓の音が、この人にもしダイレクトに


伝わってるならさ……


オレが今から言おうとしてる事も、もしかして


伝わっちゃってたりして……



少なくとも、オレの中でずっとずっと


そういう目であなたを、見ていたって事に


正直、引かれるかもって思うと怖くてやっぱり


簡単には言えない。


下手すりゃ、優しいまーくんの事だから


その後も気まずくならないように気使って


くれたりしてさ……


今のこの親友、メンバーの関係も


崩しかねないよね。


……だってさ。


結局、オレがどんなにあなたを想ったとしても


それはただのオレの一方通行だって分かるから。


オレもあなたも男だしね??


そんなの、とっくに分かってたよ。


オレが、あなたがオレ以外の、誰か他の奴と


楽しそうにしている姿に無償にイライラしたり


モヤモヤする感情にも。


初めはただ、面白くなかっただけだった。


オレの大好きなあなたの、その笑顔が他に


向いてるだけで、モヤモヤする感情が……


「嫉妬」


からくる、「ヤキモチ」だって事にも。


気付いてたよ。



……まさか男のあなたに、


そんな感情が生まれるなんて


自分でも信じられなかったんだからさ。



だから、さっきみたいに潤くんと一緒にいる


あなたにまた、嫉妬しちゃって不機嫌丸出しで


帰って行くようなオレの事なんかさ。


ただの親友でも、かなり面倒くさい奴だよなって


分かってるのよ。


そんな奴、自分でもやだもん。




……でもね?


オレは、それはあなただから感じる感情で……


「嫉妬」


なんてワード。


オレの中には今まで存在しなかったのよ。


生まれて初めて知った感情に動揺したのも


また、事実。









 


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