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Deep Night《R18版》

第2章 No.217


ーー真っ暗な地下世界への入口に艶かしいネオンが灯れば1日の始まりを意味する。

ここは売春宿。
幼い子供から年増まで幅広い年代の女子供が居る。

そんな場所に長年身を置く少女は今年で18歳。

少女よりも年上であり、人生の先輩である大人が把握している範囲での情報でしかない。

ちゃんとした世界に居れば高校を卒業してると言われても、高校という言葉すら意味が分からない少女には18歳の自覚は備わっていない。

理解してるのは“お客”が来たら「いらっしゃいませ」「また来て下さい」という挨拶だけだ。

それさえ言えれば他はどうでもいいと、店の人間に言われた少女は素直に従っていた。

一般的な知識は先輩である大人が教えてくれるが、それもちゃんとした意味かどうか怪しいものだった。

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