
掟破りな恋をしよう。
第2章 彼の素顔。
「水波さんっ!」
「やっほ〜。社内食堂出た後、ここに来る君を
見つけたからこっそりついて来ちゃった。」
水波さんは、自販機でカフェオレを買うと
私の隣へとやって来た。
「何かあった?ずっと浮かない顔してる。」
ペットボトルの蓋を開け、カフェオレを
口へと運びながら水波さんは言った。
あ、やっぱバレてたんだ………。
「話したくないから無理に話す必要は無いけどさ。
俺でよければ話聞くよ?」
「…………っ。」
確かに、1人でモヤモヤしてても仕方ない…か。
私は正直に話すことにした。
「神咲さんが…。
沙耶さんと話した後も、仕事中ずっと
深刻そうな顔してたから何があったのか
凄く気になって…………。」
「なるほどねぇ。そんな事をだろうと思った。」
水波さんは優しく微笑むと、私の頭を
軽くポンポンと撫でた。
