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Our Destination

第3章 変わらないはずの日々で、動き出す歯車

愛花ちゃんが仕事に戻った後、小林くんは少し悲しげな顔をしたまま何も話さなくて、この空気に耐えられなかった私は

「小林くん、本当に元カノさんのお話聞くの?愛花ちゃんのあの表情からするに、聞かないほうが傷つかずに済む気がするよ…?」
「たぶんそうだろうね、傷つかないよ、聞かなきゃ…。でも、どんなやつだったのか知ることで今のモヤモヤが消える気もするんだ…」
「そうなのね…。小林くんが決めたことなら私は何も言えないから…」
「あの、望月さん…田丸さんから話を聞くとき一緒に来てもらえないかな…」
「えっ…?」
突然のことに驚きを隠せない
だって、小林くんとは今初めてちゃんと話したのに私も同席…?

「急でごめん…でも今日話を聞いてもらったから、女性の意見も聞きたいというか…」
「あっ…うん…私で良ければ…」
「ありがとう」
思わず引き受けてしまった
私が話を聞いたところでなにもできないけど、小林くんに頼まれたことだから

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