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Nectar

第13章 守れなかったもの

新堂さんは悔しそうにハンドルを強く握った。

愛梨が1人で抱えていた事がどんどん俺にのしかかってくる…

愛梨が苦しんでいたと思うと、別れを告げられた時以上に胸が痛かった。

蓮「愛梨の家に行きたい…」

愛梨に会わなきゃ…

俺が迎えにいって守ってやらないと…

愛梨の部屋の鍵を出して握り締めた。



インターフォンを鳴らしてもやっぱり返事はなく、鍵を使って中に入った。

でもそこに愛梨は居なかった。

それどころか、大和や俺のグッズも綺麗に無くなっていて…

家具はそのままだけど、クローゼットの中身も愛梨がいつも使っていたノートパソコンも…

この部屋に“愛梨”を感じられるものは何もなかった。

愛梨…

どこ行ったんだよ…

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