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先生の秘密

第5章 ◎三角関係

体が震えだす。
先生は驚いてあたしに駆け寄る。
「…野崎っ」
先生が優しくあたしを起こしてくれて、そのまま先生の胸に抱きよせられる。
あたしは安心して、急に涙が溢れだす。
「もう大丈夫だから。俺もここにいるから。大丈夫だ」
先生は規則正しいリズムであたしの背中を叩いてくれる。
「……こわかっ…た………もしあのまま……せんせが来なかっ……」
「…もういいよ。なにも言うな。大丈夫だから。」
あたしはしばらく先生の胸を借りて泣き続けた。

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