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先生の秘密

第5章 ◎三角関係

あたしはだいぶ落ち着いてきて。
泣いている間、先生はずっと黙って背中を叩いてくれてた。
「せんせ……」
「…落ち着いたか?」
そう言うと体を離す。
「……あのっ…すいません…涙と鼻水いっぱいつけちゃった…」
ああ最悪…。
「…うわっ、本当だ、びちょびちょ!」
そう言って先生は笑った。
「…ほんとに……ありがとうございます…」
すると先生はあたしの頭をぐしゃぐしゃっとする。
「馬鹿か。礼なんか言わなくていいんだよ。本当に、何もなくてよかった。」
先生の言葉にまた涙が溢れてくる。
「…えっ、ちょっと…また泣く!?」
今度は先生も慌てだす。
「…ごめんな。もっと早く気づいてやれたら…」
いきなり謝り出す先生。
「ううん…。でも、どうして先生がここに…?」
あたしは気になっていたことを聞いた。

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