
高校生だってムラムラする。
第4章 噴出
ようやく唇が離れるころには、私は心も体も興奮しきっていた。散々快楽を貪っていたくせに、余韻に浸る身体は満足を知らないようであった。
ぼんやりと、黒崎に視線を移す。彼もまた、頬を火照らせながら内に燻る情欲を隠しきれてはいなかった。
「く、くろさき」
もう堪らなかった。今すぐにでも下着の中に手を突っ込んで、ぐちゃぐちゃにしてしまいたい。はしたなく声を挙げて、思いきり気持ちよくなりたい。
そこがひくついている。ショーツはびしょ濡れ。はやく、はやく、はやく。
しかし、残った一欠片の羞恥が、私にそれを許さない。恋人の前で自慰をするなど、出来ない。私は懇願するように彼の名を呟いた。
「……ちょっとだけ、腰、上げられるか」
荒い息のまま、黒崎は訊いた。私は首を横に振るしかなかった。口付けで腰が砕け、しばらくは立ち上がれる状態にない。
すると、彼は驚いたことに私を軽々と抱き上げた。お姫様抱っこ、というやつである。ふわりと浮いた体に、性欲も忘れて胸を高鳴らせた。
「すまん、びっくりしたな」
彼は背後にあったベッドに私を下ろし、あやすような仕草で額にキスを落とした。自分も私の側に座り、腰を抱き寄せる。
思考が上手くまとまらずはっきりとしない私の反応を戸惑いと受け取ったのか、こちらの顔を覗き込む。
「疲れたか」
興奮を必死に抑えているのが伝わってくる。溢れそうな思いに頭がおかしくなりそうだった。シャツの襟元から湿った首筋が見えて、汗の伝うそれがひどく性的に感じた。
「もっとしたい」
「え」
戸惑ったのは彼の方だった。
「好き」
黒崎が切れ長な目を驚きで見開かせた、と思ったと同時に荒々しく口が塞がれる。
「あ、んっ、んぅ……」
明瞭な言葉を発する間もなく、思わず緩んだ唇に熱い舌が捩じ込まれた。腰と後頭部に添えられる手に、ぐっと力が入れられる。
すっかり快感に馴らされた身体はそれを苦痛に感じることなく、嬉しそうに敏感な部分をひくつかせている。私の胸もはち切れそうなほどの愛しさに満たされていた。
「千秋、ちあきっ、ちあき……っ、」
キスとキスの間で必死に私の名を呼ばれる。私も彼を呼びたかったけれど、舌を擦り合わせるのと快感を受け止めるのに精一杯で叶わない。
永遠にも思える時間、私たちは口付けでお互いを感じていた。
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ぼんやりと、黒崎に視線を移す。彼もまた、頬を火照らせながら内に燻る情欲を隠しきれてはいなかった。
「く、くろさき」
もう堪らなかった。今すぐにでも下着の中に手を突っ込んで、ぐちゃぐちゃにしてしまいたい。はしたなく声を挙げて、思いきり気持ちよくなりたい。
そこがひくついている。ショーツはびしょ濡れ。はやく、はやく、はやく。
しかし、残った一欠片の羞恥が、私にそれを許さない。恋人の前で自慰をするなど、出来ない。私は懇願するように彼の名を呟いた。
「……ちょっとだけ、腰、上げられるか」
荒い息のまま、黒崎は訊いた。私は首を横に振るしかなかった。口付けで腰が砕け、しばらくは立ち上がれる状態にない。
すると、彼は驚いたことに私を軽々と抱き上げた。お姫様抱っこ、というやつである。ふわりと浮いた体に、性欲も忘れて胸を高鳴らせた。
「すまん、びっくりしたな」
彼は背後にあったベッドに私を下ろし、あやすような仕草で額にキスを落とした。自分も私の側に座り、腰を抱き寄せる。
思考が上手くまとまらずはっきりとしない私の反応を戸惑いと受け取ったのか、こちらの顔を覗き込む。
「疲れたか」
興奮を必死に抑えているのが伝わってくる。溢れそうな思いに頭がおかしくなりそうだった。シャツの襟元から湿った首筋が見えて、汗の伝うそれがひどく性的に感じた。
「もっとしたい」
「え」
戸惑ったのは彼の方だった。
「好き」
黒崎が切れ長な目を驚きで見開かせた、と思ったと同時に荒々しく口が塞がれる。
「あ、んっ、んぅ……」
明瞭な言葉を発する間もなく、思わず緩んだ唇に熱い舌が捩じ込まれた。腰と後頭部に添えられる手に、ぐっと力が入れられる。
すっかり快感に馴らされた身体はそれを苦痛に感じることなく、嬉しそうに敏感な部分をひくつかせている。私の胸もはち切れそうなほどの愛しさに満たされていた。
「千秋、ちあきっ、ちあき……っ、」
キスとキスの間で必死に私の名を呼ばれる。私も彼を呼びたかったけれど、舌を擦り合わせるのと快感を受け止めるのに精一杯で叶わない。
永遠にも思える時間、私たちは口付けでお互いを感じていた。
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