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地味に甘い君

第18章 お互いの就活事情


「書き込んであるのが…ありますが…まっさらな履歴書は…ないです。」



――――俺は茶封筒に入っている記入済みの履歴書を鞄から取り出した。


「じゃぁ――――それ、わが社に出さない?――――履歴書を記入済みで持ち歩いてるってことは…就活真っ只中ってことだろ?」



「――――はい…」


なんとも情けない…何度も面接はしているものの…最終面接までいけないのだ!


しかし…“わが社に”って…ん?



「卒業後――――わが社に入社するって言うのは…どうかな?」



「――――は?はあ!」
「社長!」


俺は純弥さんのキメ顔に開いた口が塞がらなかった!



「“内定”って事で!このレポートとこの履歴書、今の面談で!内田君はわが社に“内定”ってことじゃダメかな?」



ダメかな?って…だって…“フリーセキュリティ株式会社”は大手も大手!大学卒業でも…偏差値の高い有名大学の生徒がこぞって入りたがる…企業…だ。


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