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ねぇ、私に好きを教えて…?

第2章 生きた屍

「…うーん、とりあえずわかったわ。
でもあんたがねぇ…。
そんな、あんたが人に優しい子になったなんて姉さん驚きを隠せないわよ。」

「いや、俺どんな印象なのよ。
まぁ、そういうことで頼んますわ。
さすがに放っておけねぇ。
姉貴なら頼りになるわ色々と。」

「いいわよ、今日は仕事空いてたし。
その子が大丈夫そうになれば、私の話しして?
話聞きに、あんたの家に行くから。
あ、でも着替え無いでしょ。とりあえずドアノブにかけていくわ。必要なものあったら連絡ちょうだい。」

「了解。頼むわ。」

俺の姉貴、咲。
口は悪いが根は良いやつ。俺と仲良い。



「…星羅ちゃん。」

「あ…はい…。どうされましたか…?」

「実はね、俺の姉貴は弁護士なのよ。詳しい事は話してない。この事は、何としてでも解決させなきゃいけない。でも急がないから。
話せる時になったらでいいって、姉貴が。
だから今日はとりあえず、病院に行こう。」

「…な、んで…。
佐山さん、ここまでしてくれるんですか…?」

「なんで、か。
星羅ちゃんはさ、大切な人が困ってたら助けたいって思うでしょ?出会って間もないけど、星羅ちゃんは良い人だよ。だって絆創膏であそこまでお礼する人そうそういないよ?…って思ったわーけ。
俺結構お節介だから。誰だろうが、出会って数日だろうが。困ってたら助けるのよ。
男ってヒーローに憧れるもんよ?笑」

「…ありがとうございます。
良かったです、昨日手を差し伸べてくれたのが佐山さんで。不思議と佐山さん見ると安心します。」

「お〜?俺にはそんなパワーもあるのな。
したら俺で悪いけど、病院ついて行くから。
着替え、また俺ので悪いけど。」


姉貴に言われた通り、とりあえず病院だな。
姉貴が連絡してくれて、すぐ診てくれるみてぇだし。
本当、普段鬼だけど心強いわ。我が姉よ。

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