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ねぇ、私に好きを教えて…?

第1章 出会い

「ここで大丈夫です。わざわざ近くまで送ってくれてありがとうございました。」

「なーんもよ!酔っ払いのおじさんの相手させてすまなかった…。」

「いいえ、なんもです。それでは、また。」



いやぁ、まさかあの美人さんと
またこうして会えるとは…
神様に感謝。

…ただ。
俺はあの悲しい笑顔が忘れられなくて。
彼女は、いや。星羅ちゃんは。
何にそんな悲しみを感じてるんだ…。
っておっさんが心配しても嬉しくねぇだろーよ。



「…来ない。」

「え?今日誰か来るんですか?」

「いや、来ない。」

「…。」


「赤石さん、主任が変です。」

「大丈夫だ、働きすぎて疲れてんだきっと。」

…って俺は乙女か。
来るかな〜って楽しみになってる自分が。
まぁアホらしく思えてきたわ自分のことが。

「そーだ。働きすぎておかしくなったからお前らもこうなるぞそのうち。笑」

「…勘弁です、主任。」



あれから、あのコンビニでも会わないし
職場にも来た感じがない。
いや、来て欲しいけどなんつーの。
どうしても、あの笑顔が気になるというか
心配なんだよなぁ。

たった2回喋っただけでって思う。
俺も思う。

でも、不思議となぜだか
会いてぇなというより顔が見たいと思って。

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