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子宮は淫らな精子の女王

第4章 【3月29日午後7時15分】

その日は全員がジュナ先生の診察室に集まった

最初の姫の1週目の終わりは全員がそれを見届けるのが慣例だった

妊娠検査は男子も女子も全員が集まってそれを見届ける

それが終わると、1日に1回、姫は誰かに抱かれて子宮に種を植え付けられる

その日の終わりにジュナ先生の元を訪れて

妊娠しているのかしていないのか

出された精子の性別を調べる

それが姫が妊娠するまでの1か月間続く

もし妊娠しなかった場合は次の姫が選ばれる

"生殖コーディネイター"と名乗るジュナ先生は僕たちの趣旨を理解して

産婦人科でのすべての診察が終わった後の空き時間を使って

深く協力してくれる人物の一人だ

ほのかが最初に相談を持ち掛けたときに、彼女は快諾してくれた

ただ、その裏側には僕たちと同じように生命を弄びたいという黒い欲望があるのだろう

昼間のこの産婦人科では、子供を持ちたい夫婦の精子と卵子を若い検体女性の子宮に入れて

人工妊娠のサービスをしているらしい

そのジュナ先生とほのか、ミヤコの3人はカーテンの向こうで採尿をしている

それを診察室の反対側で待つ

今回もほのかはスマホのカメラでその様子を撮影している

「オシッコが飛び散ると後片付けが大変だから、カテーテルで採尿するね」

ジュナ先生がテキパキと器具を用意して進めていく

ほのかのスマホで録画されたそれは限定公開のライブ配信でみんなの携帯に配信されている

1,2秒の差で音声と動画が手元に届く

アイマスクで目隠しをされたミヤコは診察台の上で股間をぱっくりと拡げ、不安そうな表情をしていた

ジェルを塗ってテカったシリコンのカテーテルがミヤコの尿道に挿入される

「ひっ」

突然の感触に身体を強張らせるミヤコ

それを意に介さず、ジュナ先生はどんどんとその透明なホースを彼女の体内に送り込んでいく

一瞬、ホースの進みが遅くなった後、琥珀色の体液がカテーテルの中を通って大きな白い洗面器の中に注がれ始めた

「や、やぁぁ」

だらしない声を上げるミヤコ

これは誰もが何度やっても慣れない感覚らしい

ほかの女子にも聞いてみたが、どんな子でも情けない気持ちになるそうだ

診察室と全員が待っている空間を遮るカーテンの影が揺れる

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