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僕ら× 2nd.

第6章 女医候補生 --Ar

***

そう言えば俺たち、昼メシ食ってねぇな。
以前もそうだったけど、花野といるとどうも抱き合う時間を優先したくって。

今だって、もうちょっと彼女とこうしていたいな。
またこのまま眠ってしまいそだけど、気持ちいー。

「もう離さねぇから」

彼女の頭に頬を寄せる。

「ふふ」と彼女は笑う。

「俺さ。起きた時に花野が横で寝てて、それが普通になればいいなって思ってる。だから、いつか迎えに行くからな?」

花野は俺を見つめたあと、返事もせずに視線を反らす。

「いつかって言うのは、俺が大学卒業して仕事が軌道に乗ったら…。花野、俺と結婚しような?その時、まだ花野は医者として歩き始めたばっかかもしれねぇけど…俺んとこ、絶対来いよ?」

その時、花野は俺の仕事を知ってしまっているかもしれねぇけど。
俺から離れてなんていくなよ?

「……ん。侑生君、ありがと……」

目を伏せて彼女はそう言った。

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