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僕ら× 2nd.

第8章 小柴の予感 --Ar,Shu,Kn

***

クリスマスを彼と過ごし、幸せ気分な私。
「ただいまぁ」と家に帰ったけど、お兄ちゃんは外出中みたい。

クルマもなかったし、デートかな?

お兄ちゃんの彼女さんってどんな女性だろ。
昔に一度見た人は、キレイだったけどなんか気が強そうだった…。
ああいう人がお兄ちゃんの好きなタイプなのかな?
私、うまくやってけるかな?

そんなことを考えながら部屋に戻る途中の廊下、帽子が落ちているのを見つける。
小振りでクラシカルなグレンチェックのハンチング帽。

あれ?
お兄ちゃんのかなぁ?
あんまり帽子をかぶってるとこ見たことないけど。

玄関に置いておけば気づくよね。
そう思った私は、玄関脇の棚にその帽子を置きに行った。

帽子から手を離したその時、ガチャっと玄関のドアが開いて、私は飛び上がりそうになった。

「お兄ちゃんっ!お帰りっ!」

上ずった声でそう言う私に、お兄ちゃんは目を丸くして、そして「ただいま」と笑う。

「何してるの?」

「えっ?うん。この帽子…お兄ちゃんのじゃない?」

帰って来たお兄ちゃんは、スーツ姿。
今日もお仕事だったんだ…。

「違うな。きっと白峯の客人だよ。でも、靴ないな。…また取りに来るだろ。ここに置いとこ」

そう言ったお兄ちゃんは白い箱を持っていて。

「花野の好きなショコラプリン買ってきたから夕飯後、一緒に食べよ」

優しいお兄ちゃん。
和波お兄ちゃんの次は、帆澄お兄ちゃんが結婚する番だね。
そして、私も侑生君と…。

お兄ちゃんと一緒にクリスマスを過ごせるのも、もう少しかもしれないと思うと、ちょつぴり涙が出てきた。

成長って嬉しいけど、寂しいな…。

そんなこと言ったら笑われちゃうね。

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