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地下アイドルの休日

第3章 夏休みはキャンプに行こう

G市のお祭りも2ステージ無事に終えた。
町の人たちからどっさりと野菜や肉などの特産品をいただいたことからもフルーティがG市で愛されていることが分かる。

しかし、とても食べきれる量ではないので、東北に持っていって鍋でも作ってふるまうことにした。

今日の某県西部のライブでも何かふるまいたいところだが、料理なんてしている時間はとてもないんで、いただいたお菓子をふるまうことにした。

渋滞もなく、無事に某県西部のライブも成功した。

MCでは今日急遽G市に行ってきた顛末と食べきれないほど野菜や肉をもらって困ったから東北でふるまい鍋をすることにしたことを面白おかしく笑ったら大爆笑になった。

実は毎年東北行きでは何かしらのハプニングが起こってファンの間では東北珍道中なんて呼ばれてみんな話を楽しみにしているのだが、今回は東北行きの前にハプニングが起こってしまったなんてことを話したらさらに笑いが起きた。

「え~っ、入場の時からざわざわとなっておりますが、G市のイベントが❌になっているのはそういうわけです」

フルーティのライブでは入場受付時に今後のスケジュールが入ったフライヤーを配るのだが、翌々週のG市のお祭りのところに手書きで❌をしてある理由をあやのんが説明して、さらに

「急遽のG市のお祭りでTwitterにアップしたのも昨日の夜なのに、何人か来ていただいた方もいます。いや~っ、こんな急なのによく来てくれましたね~」

と続けて今日G市に行ってからここに来てくれた何人かの強者に感謝の言葉も述べた。

「いや~っ、本当に大変だったんだからね」とちはるんが言ったらどっと笑いが起きた。

「と、いうワケで東北限定でフルーティ鍋をふるまいます。召し上がりたい人は東北まで来てね~💕」

とあやのんが言ってみる。東北なんて遠いからここにいる大半の人は来れないのだが、極数人東北まで追ってきてくれる強者もいる。
嬉しいのだが、仕事は何やってんだろうとか心配にもなってしまうが、それは考えないことに・・。

「フルーティ鍋はふるまいだから無料だよ、赤字覚悟の出血大サービス」

とちはるんが嬉しそうに言うので会場は大爆笑になった。

某県のアイドルの中にはアイドル名のカレーやハヤシライスを500円とかで提供しているチームもいる。フルーティ鍋は無料というのはこれを意識しての発言である。

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