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『untitled』

第2章 青春18きっぷ

〈相葉side〉



「う~ん…こんなもんかなぁ…」

鏡の前で格闘すること、30分。

むさくるしい男子校に入学して約1週間。

苦手な早起きを頑張っているのは、この髪型が上手く決まらないから。

こういのは苦手なんだ。

ってまぁ、男ばかりの学校でこんなの頑張っても仕方ないんだけど…

どこで出会いがあるか分からないし…

誰が見てるかわからないし…

ね?

髪型が決まったところで朝のニュースをチェック!と言いたいところだけど、いつも見るのは占いコーナー。

山羊座は…直感を信じて、突き進め!か…
別に信じてるわけじゃないけど。

「早くしなさいっ!遅刻するわよ!」

母ちゃんの怒号が家のなかに響き渡ると、俺も出発だ。

「行ってきまーす!!」

今日もいい天気!

制服にもやっと慣れて、ネクタイもなんとか結べるようになった。

学校までは自転車で30分。

俺の直感が正しければ今日はなんだか、いい予感がするんだ。

毎日が楽しくて、面白くて…

今日は部活の説明会がある。

確実に運動部だよね…

俺の直感が正しければ…

今日は絶対にいい日になる!

立ちこぎして学校へ向かう。

俺の胸には期待しかないんだからっ!!!



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