テキストサイズ

イジワルな彼女。

第7章 茜-アカネ-


係の打ち合わせを終えたグループトークの
メンバー…所謂いつメン5人は、
学校近くのファミレスに集結した。


「全く、悠もひでーよなぁ!」

「何が?」

「余裕で宿題終わらせてるし」

「余裕ってほどでもないよ」

「いやいやいや…」

「昨日はマジで腹たったわ!」

「それな!」

ポテトをつまみながら、清水と松浦も
亮太の口撃に加担する。

「あー、こないだ寝落ちて
未読100超えしてたからさ。
俺も送らないといけないかな?って」

地元に落ちた雷のせいで
カフェ巡りが出来なかった僕は、
ゲームの合間にメッセージを
送りつけていたのだった。


「!?」
「は?」
「おまっ!俺たちが必死なときに…」

「ぶっ」

コーラを飲んで話を聞いていた神田が、
笑いを堪えきれずに吹き出した。

「神田は鬼畜だけど、
何気にお前もSだよなー」

「悠、いつからそんな子に
なっちゃったんだ?
今朝だって、俺のことスルーしただろ?」

僕は笑いながら、

「亮太、手を動かせって」

そんなバカな会話を楽しんだ。


しかし、亮太の宿題提出の
タイムリミットが刻々と近づいている。

「亮太。もう時間ないから、本気だせ!
…それか俺らも手伝うから、
今日は亮太の奢りにするか?」

僕は亮太に問いかけた。
清水と松浦は、亮太の顔を
ニヤニヤしながら見つめている。


「…あー、わかったよ!」

亮太があっさり降参すると、

「うぇーい!」

「じゃあ、とりあえずポテト追加!」

「特選ステーキにサラダとスープセット」

「神田wまじかwww」

「俺はハンバーグにサラダセットで」

「あれ?ドリンクバー足りてるっけ?」

「おい!足りてんだろっ!くっそー!!」

亮太が叫ぶ傍らで、
僕らの腹筋は崩壊しそうだった。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ