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イジワルな彼女。

第8章 絆-キズナ-


なんとか17:30ギリギリに
宿題を提出した亮太は、僕らの待つ
校門まで戻ってきた。


「ほんとお前ら頼みすぎ!
バイト代、ふっ飛んだじゃねーか」

「まぁまぁ。
みんなで宿題終わらせたんだからさ」

僕は亮太をなだめるが…

「持つべきものは友!だよなっ」
「てか神田に何でも奢るって言ってたし…
必要経費!ってことでw」

清水と松浦が火に油を注ぐ。
すると亮太は、

「…お前ら、こないだの海まで
車出したの誰だっけ?
ナミちゃん達との楽しい時間、
忘れたとは言わせねーぞ?」

「…だ、だから持つべきものは友だって!」
「そうそう!
亮太と友達でよかったなって!」

そう言って清水は亮太の肩を組み、
松浦はスマホでそんな2人を撮影しだす。

「はぁ。お前ら、ほんと調子いいよなー」

その後もくだらない話で盛り上がり、
あっという間に駅に到着した。

「じゃあな」
「おう」

改札でそれぞれ別れ、
僕と亮太は同じホームへ向かう。


亮太と仲良くなったのは、
僕らの帰る方向が同じなことも
きっかけの一つだった。

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