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月の木漏れ灯図書館

第12章 零の箱庭

始まりと終わりの箱庭。
“零の神”が創ったもので、
その神の名からとったもの。

箱庭を創った際、見届ける者(記憶する者)を創った。それがもうひとりのゼロである。少年は空っぽのまま箱庭に捨てられた。

生きるか死ぬか。

ゼロが役目を果たさずとも当事者はどうでもいい。またゼロを創り、箱庭に捨てればいいのだから。

ゼロがその箱庭で出会ったのは月色の髪の爽やかな笑顔の青年だった。

何か裏がありそうな青年。

「僕のために働いてくれたら助かるんだけどなあ、ねえゼロくん?」

しかも名前を知っていて……?

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