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『ま゜』

第9章 脱出

「じゃあ、もし、その年代の人がここに来たら、どうやって神にするの?」

“この屍女がやったような、体感のゲームをさせる。それでクリア出来たものが、ゲームの神として新たな道を進むことが出来るのだ”

「つまり、あのゲームは神の後継者を決めるための試験だったのね。それを、人間ではない水戸さんを追い出すために使ったと……」

“そうじゃ。まだ、子供には、この体感をさせるのは無理だからな。だが、この水戸というものは、見事にクリアをした。本来なら、神になる力を与えるべきだが……すでに死んでおるのでな”

「私も無理だわ。てか、ゲームの神にはなりたくない。だけど、私はあなたを止めたい。なぜなら、神になるということは、人が普通の生活から外れるということ。それは阻止したい。そうよね、水戸さん……あ、喋らなくていいから」

 水戸さんは、頷いた。

「さあ、あなた、私達を元の世界にかえしてよ。それで許してあげるから」

“しかし……ゲームの神が決まらないことには、子供達は帰せない”

「なぜ?」

“それは、私がつくる異空トンネルから元の世界に帰れるのだが、来るときは落ちるように来れるのだが、帰りの空間に、そうとうの圧力がかかってしまう。なので、新しい神が強い力で、空間を広げなければならんのじゃ。今の年老いた私には、そこまでちからはない” 

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