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『ま゜』

第4章 パックサン→???

 必死に、モンスターをパックサンに近付けまいと、ドットを食べつつ駆け回る。

『!?』

 ハンドボールほどのドットが見えた。

 パワーエサだ。


『……』

 でかい……と思った。

 だが、あれを食べなければ、モンスターには勝てない。

(なんで大きくするのよ! もとの大きさに色をつけるだけでいいじゃない)

 そう思いつつ、かじりつくように食べた。

 目の前にいたモンスターが、突然濃いブルーになり、『ヴィヴィヴィヴィヴィヴィ……』という音と共に、逃げ回る。

 逃がすかと、水戸さんは追いかけ、モンスターに手を触れた。

 モンスターの体は消滅し、なぜか目だけが逃げていく。

『し*す^べし゜(そのくらい、私も出来るわ!)』

 水戸さんは、おのれの左の眼球をくりぬくと、サイドスローで投げた。

 運良く、脇から出てきた、青く変色したモンスターに、水戸さんの眼球が当たった。

 モンスターは消滅し、またも、2つの目だけが逃げていく。

『み"さ<い*る゜(飛び道具見っけ!)』


 ピコンピコーン

 どこからともなく、音が流れ、ゲームが止まった。

『?』

 どうやら、ポーズがかかったようだ。

“ちょ……ちょっと待て”

 ゲームの神の声だ。

“お主、これはシューティングじゃないのじゃぞ。てか、お主は人間じゃないだろ”

(それ、いまさら言います? 初めて会った時、生きる屍って言ってたではありませんか)

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