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『ま゜』

第4章 パックサン→???

“お主、片目を失っとるが、大丈夫なのか?”

(拾って入れれば、問題ないです)と水戸さんは、5歩進み、落ちている眼球を拾い、目に押し込んだ。

 ヴィーーと、また音が鳴る。

『?』

“おい! お主が拾ったのは眼球ではなく、ドットだ! 眼球は、もっと前の方に落ちているわい! それにドットを持ったまま離れるでない。また、バグが起きてしまったではないか!”

(え、またバグ?)

 水戸さんは、自分の眼球を拾い入れ換えると、目から出したドットを口に入れた。

 ドットは、置いてあるその位置で
食べなければならない。

 そのまま持って移動する等すると、バグが起き中断してしまう。

(じゃ、これを抱えてパックサンに食べさせるのも?)

“アウトだ。このゲームで、ドットが動くなんてことはないだろう”

(やったことないので、わかりません)

“ないんかい! まあいい。修復するまで少し待て”

 一旦、ポーズは解除されるも、バグは起こったままで、ゲームは再開出来ない。

 ただ、水戸さんは、動くことが出来る。試しに、ドットだけでも食べ進めないかと試してみたところ、なにも問題がないことがわかった。

(いまのうちに、少しでも食べて時間を稼ぎましょう)

 とは、思うものの、もう、お腹ははち切れそうにゴロゴロになっている。

 ゲームの神は、時間がたつと消えると言っていたが、とてもじゃないが、待ちきれない。

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