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不器用同士

第44章 久しぶりの学校

「聖!起きて!あと30分!!」

何故私は聖を起こしているのだろう…
早く起こさねば…
何したら起きるんだ…?
あ…

「あーもー!!聖!!起きたらキス!!」
「おはよう」
「早!?」
「ん…」

クチュクチュ…

「ん…ぁ…ふぁ…っ長い!!早く飯食って準備して!!」
「はーい…」

そこから15分で準備した

「「行ってきます」」

自転車で駅に向かった

「っっ…」

目の前には男が何人もいた

「大丈夫。昨日俺とした事でも考えてろw」
「ーっっ///行くよ!!」
「はいはいw」

「響!!」
「ひっ!!…男…」

聖side

田村…
そう言えば田村は知らないんだよな…

「響!!久しぶり!!」
「っっ…ひじり…」
「行くぞ」
「う…ん…」

「キツいなら帰るか?」
「…大丈夫…多分…」
「キツかったら一緒に帰るから」
「ありがとう」

響は何でここまで無理をするんだろう…
男が隣を通っただけでビクビクしてるし、手震えてるし…
クラスで何も無ければいいけど…

学校に着いて自分のクラスに行こうとしたら周りがザワザワした
心配になって響を見たら顔色悪かった

「響、どうする?」
「お礼言わなきゃいけない人いるから…」
「…分かった」

お礼言わなきゃいけない人って誰だ?
そしたら響が俺の制服を掴んだ

「あ、阿部…」
「え…響?何で俺に」

響はビクッとした

「あ…その…あの時は…えっと…助けてくれて…ありがとうございました…それだけ…です…ごめんなさい…」

響は人が少ない所に逃げた

「授業キツかったら一旦演劇部の部室に行け」
「…うん」
「さっきは頑張ったな…」
「うん…っ…」
「泣くなよ…」
「クラス戻ろ?」
「…ああ」

阿部side

廊下にいたら小さい声で名前を呼ばれた気がした
声の方を見たら響がいた
俺が名前呼んでしまったから響は怖がってしまった…
響は男が怖いのに聖の制服を掴んで俺に助けてくれた事のお礼を言いに来た
本当は来たくなかったんだろうな…
全然笑ってないし顔色悪い…
あと…だいぶ痩せたよな…
俺達のせいだけど…
田中とかが何かしなければいいけどな…

響side

聖はできるだけ私の傍にいてくれた
チャイムが鳴って私は自分の席に座って読書してHRまでの時間を潰した

「響来たか!」
「っっ!!」
「あ…今日の二限の古典は自習だ」

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