無料で楽しめるちょっと大人のケータイ小説

「…」
「何で響が認めた唯一の男が響の事泣かせてるんだよ!!」
「ちょっと蘭ちゃん!!」
「角谷…お前は黙れ…」
「「っっ!?」」

蘭の殺気…
初めて見た…
それだけ俺は…

「…悪い…」
「悪いで済む訳ないだろ!!本当はお前の事殺したいよ!!」

お前…か…
蘭をここまで怒らせる事したんだな…

「だけどっ…殺したら響が悲しむ…っ…だからビンタしかできないっ…」
「…何で蘭まで泣いてるんだよ…」
「響はっ…響は!!お前だけの物じゃねーんだよ!!…っ…私のっ…大事な…っ…」

友人であり、幼なじみであり、パートナー…
俺より近い位置にいるんだよな…

「俺…響の事しか見てなくて全然周りの事考えられなくて…」
「分かってる!!分かってるんだよ!!…っ…お前にとっても大事な人だって…」
「いや…今回は俺が悪いから…」
「ごめんっ…っ…こんな事するつもりじゃなくて…っ…」
「何となく分かるからいい…悪かった…」
「…私…っ…響が演技してる時が分かるんだけど…前っ…私の家来た時響…っ…演技してなくて…幸せそうな顔してて…私に見せない顔しててっ…小野くんが羨ましかった…っ…」

俺の呼び方が戻った…
怒りが収まってきたのか…

「…俺の前でもたまに悲しそうに笑う…俺は何もできない…」
「何だ…小野くんも分かるんだ…」
「毎日見てれば分かる…だけど…」
「響は変わった…君のおかげでね」
「…は？」
「今まで響が男の前で笑う時目が死んでたんだよ…」
「え…」
「私は最近の響しか知らないけど…君はどう見えた？」
「最初は…いつもと違う顔してて面白かった…それって前より死んでない証拠になるのか…？」
「やっぱり…っ…君のおかげだ…ありがとっ…」

蘭の響への思いは俺と似てるのかもしれない
そう思えてきたら今日の俺はおかしかった

「本当…悪かった…お前の響を傷つけて…」
「私に謝らないで…響に謝りなよ…w」
「お前も…笑ってる方がいい気がする」
「は？」
「たまに笑い方が違うから」
「…私のが分かるなんて凄いね…」
「別に。響と仲良い奴の事見るようにしてるし。角谷の事もバッチリ見てるからな…💢」
「マジかよ…」
「響に何かあったらぶっ飛ばすからな…💢」
「私もw」
「マジ…かよ…」

おー、響蘭の力でぶっ飛ばすのかw

「そろそろステージだな」
「行こうか」
「そうだな」