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不器用同士

第101章 響蘭の世界

「っっ!?」

本当にこいつら中学生かよ…

「ふっ!!…はぁっ!!…」
「あ"っ…クソ…はぁっ!!」
「弱い…弱いのに何で!!…らぁっ!!」

「何で」?
今までの会話で「何で」が出るような事あったか?
そしたら響が来た

「風雅、やめなさい」
「っ…はい」
「受け身を教えるんじゃないの?いきなり集団戦闘という指示は受けてないでしょ」
「…すみません」
「勝手にメニュー変えたならその理由分かるわよね?」
「…はい」
「効率いい受け身のトレーニングメニューを考えなさい。いいわね?」
「…はい」
「聖、行くよ」
「…ああ…」

確かに受け身の練習だったよな…
何故か別室に連れていかれた

バンッ!!

「えっ!?」

響が急にサンドバッグを蹴った

「響…?」
「…何でもない…受け身教えてあげるw」
「…何があった」
「何でもないっ…から…っ…」
「何でもないなら泣く訳ないよな?」
「…何で…っ…早く気づけなかったんだろうって…思って…っ…ごめんっ…」
「2発しか食らってないから泣くなよ」
「風雅と雷斗は響蘭の次に強いんだよ…?」
「大丈夫だから」
「大丈夫…?じゃあなんで脇腹庇うような動きしてるのよ…」
「騒ぐほど痛くねーし」
「見せて」

見せたくないな…

「…見せなきゃダメか?」
「見せて」
「…分かった…」

響に見せようとしたけどチラッと蹴られた所が見えたからすぐさま隠した

「やっぱ見せない」
「見せて」
「…断る」
「見せてよ!!…あの双子は…強いの…お願いっ…っ…」

本当は響に見せたくないけど見せた…

「嘘…」

俺の脇腹は赤黒いアザができていた

「ごめん…ごめんっ…」
「響が謝る事ねーよ」
「湿布…取ってくる…」
「…」

響はすぐに帰ってきて俺に湿布を貼った

「ごめん…ちょっと待ってて」
「ん?ああ…」

どこ行くんだろう…

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