テキストサイズ

不器用同士

第101章 響蘭の世界

やばい…
笑顔の奥の殺気が…

「え…あ、いや…神代さんはおっさんじゃない…ですよ…?」
「動かないでくれ」
「は!?」
「動くな」
「はいっ…」

バチンッ!!

「痛ぁぁぁっ!!今何した!?」
「デコピンだが」
「デコピン!?これが!?」
「ああ」
「師匠のデコピンは痛いからね~w」
「響に何度デコピンしたか…」
「何で毎回痛くなるんですか?」
「知らない…本能じゃないか?」
「はぁ…受け身ってどうすんの?」
「風雅、雷斗、彼は小野聖。これからここに来るから覚えておきなさい」
「「はい」」
「小野に受け身を教えてあげなさい」
「「はい」」
「え…」

ガキに教えられるとか…
控えめに言って『最悪』

「ほら早く来いよおっさん」
「俺はおっさんじゃねぇ!!」
「そうだよ?雷斗も風雅も聖の事おっさんって言っちゃダメ。せめて『小野さん』とか『聖さん』にしてあげて?」
「「はい…///」」
「響すげーな」
「え?」
「いや、何でもない」
「ねぇ教えてよ!!」
「何でもないって言ってるだろ?w」
「何が凄いのよ!!」
「樋口さん、えっと…小野さん…は樋口さんの彼氏ですか?」
「え"…」

響が硬直した
珍しいなw

「えっと…何で?」
「さっきから甘ったるいので」

風雅は毒舌なのかw

「甘ったるい…?」
「2人共さっきからお互いの事見てますし、樋口さんはいつもと違う笑い方してますし」
「…」
「どっちですか?」
「あー…付き合ってる…よ…」
「そうですか。小野さんの稽古あるので失礼します」
「あ…うん…」
「小野さん、隣の部屋に来てください」
「ああ…」

「先に言っておきます。小野さんは初心者なので怪我をするかもしれません」
「は?何だよそれ」
「よけてください。ふっ!!」
「っっ!?…マジかよ…」

1発目は辛うじてよけた
でもこれで終わりじゃないよな…

「ふっ!!はぁっ!!…」
「っ…ぐっ!?」

普通の中学生のパワーじゃねーな…

「当たりましたね。雷斗、来い」
「了解!!聖行くぞ!!らぁっ!!」
「呼び捨てにっ…すんなクソガキ!!…っ…」
「じゃあルールを変えましょう。小野さんも攻撃していいです」
「は?」
「俺達は稽古してるので大丈夫です」
「…分かった…らぁっ!!」
「っ!?…速いですねw」
「バスケ部幽霊部員舐めるなよw」
「足技だけじゃダメですよ」

ストーリーメニュー

TOPTOPへ