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不器用同士

第4章 高2の夏休み

「「はぁ…」」

私と聖は同時にため息をついた
また補習だったんだー…

「あははっw」
「笑い事じゃなくね?」
「だってハモったじゃんw」
「まあ…疲れたから帰るか」
「おー」

私達はまた暑い中歩いてた

「暑い…」
「そうだな…」
「あ、やべ…日焼け止め塗るの忘れた!」
「別に良くね?てか俺顔だけ日焼けしないんだよな」
「え、まじ!?」
「ほら」

聖は腕を見せた

「やば!全然違う!」
「だろ?」
「だから毎日長袖だったんだ」
「ああ…暑い…」

それから「暑いー」と言いながら2人で駅まで向かってた

「あー、涼しー!」
「だな」
「それに涼しいところで飲む三ツ矢も美味しいね〜。あ、飲む?」
「…」
「聖?」
「ああ…もらう…」
「ほい、どうぞ」

聖は少し飲んだ

「さんきゅ…」
「おー」

喋ってたらあっという間に駅に着いた

「じゃ、また明日!」
「補習なのに元気だな」
「…まぁ、やってられないから」
「そうだな。俺帰るわ」
「おー」

【次の日】

「だるいー」
「今日で10回くらい聞いた」
「しょうがないでしょ…」

そう言った後、私のスマホのバイブが鳴った

「チッ…」
「どうした?」
「保護者…」

そう言い「祖父」と書かれた画面を聖に見せてから私は電話に出た

「…はい」
〈今日何時で帰る〉
「昨日の夕飯の時『今日と同じ』と言いましたが」
〈いや、確認だ〉
「そんなことで電話かけてこないでください」
〈おい、早…〉

「早く帰ってこい」と言おうとしていたのだろうが私は無視して電話を切った

「はぁ…」
「だいぶ嫌いなんだなw」
「駒形颯(こまがたはやて)くらい嫌い」
「…ああ…中学の生徒会長だったやつか…何かあったのか?」
「…捨てられた」
「は?」
「私と颯は中3の時付き合ってたの。で、私が拒否したから捨てられた」
「拒否って何のことだ?」
「SEX」
「!?…まじかよ…」

聖は大きな声で驚きはしなかったけど顔に出てた

「まじ。全部脱がされた」
「やばいな」
「他の人に言わないでよ?トラウマなんだから」
「分かった…でも何で俺に…」
「何か聖だったら大丈夫だと思った。それだけ」
「そうか」
「さて、帰ろ」
「ああ」

そう言っていつも通り電車に乗って帰った

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