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愛し方

第2章 特別な朝



朝、ふと目が覚めるとアナタが隣にいる


最近彼は忙しくて私の寝る時間と仕事から帰ってくる時間はいつもすれ違っていた


近くで見ても綺麗な顔


スーッと通った鼻筋


プクッとした綺麗な唇


目を閉じていてもわかる少し長めの睫毛(まつげ)


じーっと見ていると



『なんでそんなに見てくんの』



急に起きた彼


寝起きだからいつもより少し低めの掠(かす)れた声


その声思わずドキッとした私


「起きてたんだ、おはよ」


『おはよ。』


『俺今日休みだからさ』


「ん?」


『どっか出かけようか』


「やったあ!じゃあ…久しぶりにランチしたい」


『いいけどさ、お前ってそういうとこほんと女の子だよな。笑 』


なんか嬉しい。けどなんて反応したらいいかわからない私は話を逸らした


「さあ、決まったことだし準備しよーっと。」


そう言いながら起き上がろうとすると私の腕を引っ張り寝転がったままの彼は私を後ろから包み込んだ


『待って』



「ん…」


久々のこんな感じに緊張してしまう


『もう少しこのまま』


「うん…」


抱きしめられた状態で少しの間沈黙が流れた


『苦しい?』


「ん?大丈夫、」


『ん。』



そういうとさっきより私を抱きしめる力がほんの少し強くなった


返事は素っ気ないけどこうやって態度や行動で示してくれる安心感がたまらなく大好きで…


朝からこんなに幸せで思わず涙が溢れそうになった


「明日からまた仕事でしょ…?」


『うん』


「無理しないでね。」


『無理な時はお前に甘えるから大丈夫 』


「ふふっ」


『なんだよ。笑』


「別に〜?」


かわいくない返事しか出来ない自分が嫌になる程アナタとこの空間全てが愛おしく感じた私


「こんな日がずっと続けばいいのにね。」


『やっぱ寂しんだな。』


「いや、そういうつもりじゃなくて…」


『もっと俺に甘えていいんだからね。』


「ありがとう。」


少し泣きそうになった私の頭を優しく撫でてくれた


『ありがとな』


支えられてるのはこっちなのにそんな事を言ってくれる彼との日常はタカラモノ


大好きな彼を


どこまでも傍で支えていきたいな


感慨深い朝を迎えた私はこの日ずっと彼と離れずに過ごした

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