テキストサイズ

愛し方

第4章 * ペース



私が仕事帰りに立ち寄るバー



「いつものお願いします」



今日は会社でミスが多くてすこし嫌気がさしていた


「すごい疲れてそうだね、大丈夫?」


隣の隣の席の男の人が話しかけてきた


正直バーで話しかけられたりするのはすごく嫌


家とは違う1人の気分と1人の時間を大切にしたくて来ている


「大丈夫です、ありがとうございます」


『そっか。何回かあなたのこと見かけてて気になってたんだけど隣ダメ?』


「ん〜」


『迷う時間あるなら隣行く』


「…」


『何歳なの?』


「…」


『なんの仕事してる人?』


「…」


『口あんのに喋れないんだね』



「喋れます。」


『じゃあなんで俺の質問答えてくんないの?』


「疲れてるんで。」


『俺が癒してあげる』


「結構です。」


『なんで?』


「すみませんけどそういうの求めてないので。」


『キミ、結構頑固な性格っぽいね まだわかんないけど。』


「あなたには一生分からないしわかって欲しくもないです。
マスター、お会計。」


『もう帰っちゃうの?』


「失礼します」


バーにいるとアノ人がずっと喋りかけてくるから私は家に帰ることにした

ストーリーメニュー

TOPTOPへ