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本気になんかならない

第14章 夕ごはん

「それでね、私。あさって、顔あわせなの」

和やかな空気のなかで今、私がしているのは、両家顔あわせの食事会の話。

お兄ちゃんが、このほど婚約したもんで。

「それはおめでとう」

「ありがとう。っても、お兄ちゃんとは、年始以来ご無沙汰なの。お姉ちゃんとは、ときどき会ってるんだけどね。
家は近いんだけど、年に1~2回しか会わないくらい。
そして、10歳年上なの。お姉ちゃんとは8つ」

「なら、可愛がられただろ?年の離れた末っ子だもんな」

「そうでもないよ。両親、離婚してるし」

「そなの?」

「だから、お父さん方に行ったお兄ちゃんとはひさびさ」

「そっか」

短くそう言って、彼は私の頭をよしよしと撫でた。

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