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本気になんかならない

第21章 古りゆくもの

その日の始業前は、メグの教室に向かってみた。
開いたドアからうかがうと、
彼女はクラスメイトと喋ってた。

俺に気づくと、
あからさまに目をそらした。
その横顔を捉えながら、俺は思う。

俺のあげたヘアクリップじゃない、、
机の横にかかっているのは、俺のあげたカバンじゃない、、

それは、どうでもいいことなのかもしれないけれど
今の俺たちにとっては、
とても重要なこと、、だろう?

このあいだまで、あんなに俺を
慕ってくれていたのに。。
誕生日の翌週には、あのカバンを
使うんだって笑ってくれていたのに。。

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