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本気になんかならない

第21章 古りゆくもの

小浜さんは、続く。

「宮石君、キープって思われてるみたいよ?」

「キープっていうより、
新しい彼氏ができたんだろ?」

とどめておくなら、もっと気づかれないようにするだろう。
俺のカバンも使うはず。
俺から目をそらしたりしないはず。

「さあ?そこまでは知らないわ」

そう言って小浜さんは首を横に振るけれど

「そっか。うん、わかった」

「気を落とさないでね?
あのコに宮石君はもったいないんだから」

そんななぐさめかたされてもね。

「いや。半分わかってたから」

出入口に視線を向ける俺に、小浜さんが手をあわせて注目させる。

「…そうだ!宮石君。
授業でわからないとこあるの、教えてくれる?」

「あ、うん。俺にわかる部分ならいいよ…。
だけど、今日は、、うーん。
明日以降にして?」

朝のホームルーム開始の予鈴なんて
まだまだ鳴らない。

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