無料で楽しめるちょっと大人のケータイ小説

他人から、色がないと言われても、俺は俺だけどな。。
自分探しをする気すら起こらないし。
開きなおりの俺に彼は続けた。

「女のことにしたって、
もっと食いさがればいいのに。
そりゃ、お前はモテるだろうから
女なんてすぐ寄ってくるだろうけど」

「寄っては来ないよ。
俺、今ね、彼女に距離置かれてるの」

「彼女、ね。。紀ちゃんは？」

そう尋ねられて口をつぐむ。

「俺はお前と紀ちゃんって、いいと思うんだけど」

「そう言われても…」

もっちーは知らないんだよ
俺が北里にどう思われているか。

年下で、頼りなくて、無収入で…。

そうか、この男は俺の欲しいものを持っているんだ。
北里の横にふさわしい年齢を、
さらには北里と同じ職種を…。

拗ねかけの俺は、
もっちーに羨望のまなざしを向けた。