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本気になんかならない

第25章 春雷

その指を、温めるかのようにつかむと
小浜さんは小さくほころんだ。

「小浜さん。
さっきのはかなり揺れた。

俺、連れこんじゃいそうだったよ」

「だったら…」

涙目で誘う小浜さんに
俺の気持ちは、くすぶって

このまま
俺の彼女にしてしまっても
いいんじゃないか?

と、惰性の感情が意見する。

それでも

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