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本気になんかならない

第26章 趣味:和歌

「実体じゃなくても会いたいって、わかるよ」

たとえ、会えなくたって
想われてなくたって

だって、北里の字を見ただけで俺は
嬉しくて、心が跳ねた。

内親王との文のやり取りをする定家も
こんな気持ちであったかも

会えなくても、彼女を感じられれば
それで幸せで。

彼女のよんだ和歌、
それだけでほかの歌とは一線を画す。

俺のなかに根を生やし、
俺のなかに彼女は存在する。

定家もそれだけで
よかったんじゃないかな。。

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