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本気になんかならない

第27章 熱

………あぁ、

目に見えない心のなかってややこしい。

穏やかにやっていると思っていたのに
前から火種はあったはずなのに

ふとしたきっかけで
油を注がれたように矢庭に燃えあがって

抑えきれなくなる。

こんな俺、今までなかった
負の感情に支配されて
身の置場所に困るほど、動けなくなるなんて。

彼女を想って幸せだった自分は
どこへ行ったのだろう?

今はただ、
彼女を想うとつらくって。

昨日も明日もわからない森に
迷いこんだみたい。

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