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本気になんかならない

第30章 初デート

「北里、ぐあいはどう?」

どうもこうもないかもしれないけど、
どう尋ねたらよいかもわからなくて
玄関から俺は、個室にこもっている彼女に呼びかける。

「うん、まあ………。
ねぇ、和君。
奥に入って、茶色いボストン持ってきてほしいの。
着替えが入ってるから」

「わかった。お邪魔します」

ワンルームだったので、短い廊下を辿るとすぐにカバンは見つかった。
テーブルの上に小さなクリスマスツリーが飾ってあるのを目のはしに、引きかえしてノックした。

「病院、どこだよ?すぐ行くぞ」

「下着替えるから、ちょっと待って」

「え?あ…じゃあ俺、おもてに出てるから。
何かあったら呼んで?」

そして、出てきた北里と荷物と
俺のクルマへとって返す。

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